ブックメーカーのバリューべットとは?賢いべット方法を分かりやすく解説
- 2021/02/26
- 2021/02/26
一部の人をのぞき、数学的思考は頭痛の種です。しかし、ブックメーカーで遊んでいると数学的なアプローチを余儀なくされます。
オッズからブックメーカーが想定する確率を求めたり、利益を出すために必要な勝率を計算します。
提示されているオッズがおいしいかどうかを感覚的に判断するだけではなく、計算を用いて、そのベットにバリュー(価値・利益)があるかどうかを判断する手法がバリューベットです。
この記事ではバリューベットという考え方や、バリューを考える際に使う期待値について解説していきます。
バリューベットという考え方
自分で予想を立ててブックメーカーで遊ぶ場合「〇〇ぐらいのオッズだったらベットしよう」とあらかじめ想定する場合と、実際にオッズを見て「これくらいのオッズだったらベットしておこう」と判断する場合があります。
その時の指標となるオッズの良し悪しを感覚的にとらえるのではなく、確率として正確に把握し自分の予想と照らし合わせ、利益が出ると判断した時に行うのがバリューベットです。
バリューを考える際には、期待値の計算が外せないため、まずはそちらをおさえていきます。
まずは期待値をおさえよう
期待値は英語でExpected Valueと呼ばれ、そのイニシャルをとって「EV」と略されます。ブックメーカーでのベットにおける期待値は以下のように計算して求めます。
EV = (勝率 * 利益) – (負ける確率 * 損失)
※利益=ベット額*(オッズから1を引いた数)
※損失=ベット額
ピナクルでも期待値に関する記事が存在します。
https://www.pinnacle.com/ja/betting-articles/Betting-Strategy/how-to-calculate-expected-value/EES2VE46TM4HTT32フラットな、利益も出なければ損もしない状態では「EV=0」となっており、これを少しでも上昇させようと、ベッターは情報を集めて予想をたて、少しでも良いオッズを探すわけです。
期待値の極端な例とその計算
コインを投げ、表が出るか裏が出るかのコイントスは勝率50%の例として良く挙げられるものです。
表の中には現実的にはありえない極端なコイントスの例も含めてあります。その例を拾いながら、どのような形でEVが上下するのか見ていきます。
ベット額1に対してのEVです。
【魔法のコイン】の場合
【魔法のコイン】の例では、不思議な魔法がかかっており、コインの表が出る確率が高くなっています。そんなことを知らないブックメーカーは、コインの表が出るオッズにいつもの2.0をつけています。
あなたはもちろんコインの表にベットします。あなたが知っている情報によって0.2のEVが生まれた例です。
【悪魔のコイン】の場合
【悪魔のコイン】の例では、コインに悪魔が取りついており、表が出る確率が低くなっています。もちろん、そんなことを知らないブックメーカーは、いつものように2のオッズをつけています。
本当はコインの表にベットしたくないのですが、悪魔の力によりベットを強制されているシチュエーションです。
この時、コインの表にベットした時の期待値は-0.2です。
【弱そうなコイン】の場合
【弱そうなコイン】の例では、ブックメーカーが独自の判断をして、表が出る確率が低いと判断し、本来の2ではなく2.5のオッズをつけています。
勝率はそのまま50%ですので、コインの表にベットすると当然のことながら高い期待値が出ます。期待値は0.25です。
【強そうなコイン】の場合
【強そうなコイン】のブックメーカーが独自の判断をして、表が出る確率が高いと判断し、本来の2ではなく1.78のオッズをつけています。
勝率はそのまま50%です。この時、コインの表にベットした時の期待値は-0.11です。
表で示した例は、現実にはありえない極端な例ですが「プレイヤーがもっている情報を活用する」または「実際の勝率にそぐわないオッズを狙う」という点では、通常のバリューベットと何ら変わりはありません。
いかに期待値の高い勝負ができるか、言い換えればどこまでバリューのあるベットをできるかが、長期的に利益を出す鍵となります。
自分で予想しない場合は
期待値を求め、そこからバリューベットを狙うやり方は、あくまで自分で予想を立てるプレイヤーのものです。
もし、各マーケットに関する知識が不足してたり、ゆっくり予想を立てる時間がない場合は、ブロガベットのような予想投稿サイトを利用するという手もあります。
英語のサイトですが、登録しなくてもtip(予想投稿)をチェックすることができるので気軽にのぞいてみて下さい。
各オッズと必要な勝率
期待値のサンプルに触れ、EVが0を超える勝率とオッズの組み合わせを求めていく流れはつかめたと思います。
今度は実際にブックメーカーが出すオッズのばらつきによって、どれほどバリューベットの難易度が変わっていくかを見てみます。
ブックメーカーによるマージン(控除率)を考える
ブックメーカーは慈善事業ではなく、仕事として賭けを受け付けているので、大なり小なりマージン(ブックメーカーの取り分)が存在します。
マージンの分かりやすい例は、勝率50%が想定されるマーケットでのオッズです。表はコイントスをした際に、コインのどちら側が出るかに関するオッズです。
マージンのないオッズは、そのままブックメーカーによって想定された勝率に従っているため、フェアオッズとも呼ばれます。
マージンがなければ、オッズは2となりEVは0に確定、コインの裏と表が同率で出現する、勝ちもしなければ負けもしない状態となります。
これがブックメーカーのマージンによって削られていくと、コイントスのようなフィフティフィフティの勝負で勝率50%を維持するだけでは負けるようになります。
1.95というオッズでバリューを出すための勝率
ピナクルなどで見られる優良オッズ1.95であっても、勝率50%ではEVが0を下回ってしまいます。
EV=(0.95*0.5)- (1*0.5)=-0.025
0を超える期待値を出し、バリューを生み出すためには、勝率51%では足りず、勝率が52%になってはじめてバリューが創出されます。
EV=(0.95*0.52) – (1*0.48)= 0.014
1.9というオッズでバリューを出すための勝率
一般的なブックメーカーで見られる1.9オッズを今度は見ていきます。このオッズでバリューを生み出すためには、勝率54%以上を狙いたいところです。
EV=(0.9*0.54) – (1*0.46)=0.026
勝率53%だとわずかなバリューしか生まれません。
1.85というオッズでバリューを出すための勝率
情け容赦のないブックメーカー、またはマイナーなマーケットで見られる1.85で計算してみます。勝率55%からある程度のバリューは生まれています。
EV=(0.85*0.55) – (1*0.45) =0.0175
オッズが悪いとバリューを作りにくい
オッズが悪いブックメーカーでは、EVを上げにくい=バリューベットの難易度が高いと言えます。
勝率50%が想定されるマーケットのオッズと控除率(マージン)、EVが0になる勝率を表にしてまとめたものです。
あくまでEVが0になるための勝率なので、バリューベットをするためには、更なる勝率の上積みが必要となります。
オッズが悪いと、それだけで利益を出すために必要な勝率のハードルが上がっていきます。
例えば勝率50%が想定されるマーケットで、55%の勝率を叩き出したとしても、ブックメーカーのマージン=控除率が高いと、その分だけ利益を削られてしまいます。
今度はオッズから、ブックメーカーが想定する勝率を計算する方法を確認していきます。
オッズ←→勝率の変換方法
オッズを勝率に、または勝率をオッズに変換するための計算式を紹介します。ごくシンプルなものです。
【オッズから想定された勝率を求める計算式】
勝率=100/オッズ
【想定された勝率からオッズを求めるための計算式】
オッズ=100/勝率
たとえば3.45というオッズで想定される勝率を求める時は、
勝率=100/オッズ=100/3.45≒28.99%
となります。
逆に17.1%という勝率からオッズを求めると、
オッズ=100/勝率=100/17.1≒5.848
となります。
自分の想定する勝率とオッズを比べてみよう①
Aチーム対Bチームという対戦があり、あなたはAチームが25%以上の勝率で勝つと考えています。この時、Aチームの勝ちに、3.63というオッズがついていたとします。
ブックメーカーが提示するオッズを勝率になおすと、
勝率=100/オッズ=100/3.63=27.55%
となります。
あなたが想定した勝率よりも低いため、Aチームの勝ちにベットしてもバリューは生まれません。
自分の想定する勝率とオッズを比べてみよう②
Aチーム対Bチームという対戦があり、あなたはAチームが70%以上の確率で勝つと考えています。この時、Aチームの勝ちに、1.47というオッズがついていたとします。
ブックメーカーが提示するオッズを勝率になおすと、
勝率=100/オッズ=100/1.47=68.03%
となります。
あなたの想定する勝率が上回っているためバリューが生まれます。
つまり、自分で予想した勝率よりブックの考えた勝率が低い場合は、オッズが高くなっている可能性があるため、バリューがあると言えます。
次はボーナスとバリューベットの関係を調べていきます。
ボーナスによってバリューをカバーできるか?
ほとんどのブックメーカーでは新規登録プレイヤーに対するサービスの一環として、初回入金ボーナスを用意しています。入金額の100%を配るところが多いです。
損失をカバーし、利益を増幅させる要素をもつボーナスですが、出金するための賭け条件(ロールオーバー)も一緒についてきます。
勝率50%が想定されるマーケットに対し、ピナクルのように1.95という優良オッズを出すところはボーナスを配布する可能性は低いでしょう。
そのため、一般的な1.9というオッズで、勝ちも負けもないフラットな状況で、ひたすらフィフティフィフティの勝負を行いロールオーバーをこなした際の損失を考えてみます。
下記の表は100の入金に対し100のボーナスがついてきた際、ロールオーバーの条件によってどれくらい損失が出るかの例です。
D:購入額
B:ボーナス額
勝率50%が想定されるマーケットに対し1.9というオッズがつき、そこでロールオーバーをクリアするまで勝率50%の勝負を延々と繰り広げたという仮定です。
ロールオーバーが(購入額+ボーナス額)*10を超えると、1.9というオッズで互角の勝負を繰り広げただけでは、かえって損をしてしまう結果が出ました。
これだけだと、ロールオーバーの厳しいボーナスはもらうだけ損のように思えます。しかし、ボーナス額全てをベットするような状況を作れば、短期的にはすさまじいEVを出すことができます。
EV=(0.9*200*0.5)- (1*100*0.5) = 40
全額ベットを行った場合、負けた時の損失は購入額だけですみますが、勝った時の利益はボーナス額が上乗せされるため、それがEVに反映されてすばらしい期待値が出ます。
しかし、この期待値がずっと続くわけではありません。通常の資金に対しボーナス額の割合が減るたびにEVが低下し、長期的にはロールオーバーによる損失を迎えてしまいます。
下記のように、総資金に対するボーナスの割合と、全額ベット時の期待値の関係をグラフにしました。ボーナスの割合が10%以下になると、期待値はマイナスに転じます。
どんなロールオーバーの厳しいボーナスでも、100%のようにマッチ率さえ良ければ短期的には利益を狙えます。
問題は総資金に対するボーナス額の割合が低下した時です。そして、毎回全額をベットしないと狙った期待値が出ないため、ひたすら全額ベットを繰り返すような波の荒さがプレイヤーを待ち受けていることです。とても初心者向けの遊び方ではありません。
慣れるまではボーナス=長く遊ぶためのサービスと考える
始めたばかりのプレイヤーは、ボーナスを利益を出すための手段ではなく「負けを吸収してくれる、長く遊ぶためのサービス」と考えた方が無難です。
なれてきたら序盤を果敢に攻め、あとはロールオーバーと相談しながらベットしていきましょう。ボーナスの割合が高い全額ベットは、実質的な期待値を押し上げてくれますが、一ゲームしか楽しめません。
ベット対象のスポーツを観戦しながら毎日ベットする遊び方とは相性が悪いです。資金が乏しいうちはいくら期待値が高くても全額ベットは控えましょう。
バリューを生み出しやすいブックメーカー三選
バリューベットが狙いやすいブックメーカーを三つ選んでみます。ボーナスの利用までを考えたチョイスです。
プライズブーストで期待値アップのSportsbet.io
Sportsbet.ioにはオッズを増幅させるプライズブーストがあるため、期待値を上げやすいです。ただし、プライズブーストは一度使うと24時間の充電期間が必要になります。
様々なスポーツに精通していれば、それだけプライズブーストが使えるためバリューベットがしやすくなります。様々なスポーツで遊ぶ方に向いています。
豊富なプロモーションで期待値アップの賭けっ子リンリン
賭けっ子リンリンはボーナスやフリーベットなど、豊富なプロモーションで期待値を押し上げることができます。オッズも悪くないため、腰をすえてじっくりと遊べる場所です。
オッズ面で強みを見せるピナクル
オッズの良さは、バリューの作りやすさに直結するため、ピナクルを外すわけにはいきません。
プロモーションはありませんが、ロールオーバーの厳しいボーナスで悲鳴を上げるより優良オッズのピナクルで遊んだ方がスマートと言えるでしょう。
まとめ
プレイヤーが想定する勝率とブックメーカーが想定する勝率の差をついて利益を出すバリューベットについて、主に期待値の観点から説明してきました。
また、ボーナスこみのプレイにおける期待値の上下についても取り上げました。情報を集め独自の判断を下すのは大変な労力ですが、自分の予想がぴたりと的中した時の気持ちよさは格別なものがあります。
ブックメーカーの出すオッズの動向に目を光らせながら、バリューベットを狙っていきましょう。
カテゴリ:ブックメーカー攻略