ブックメーカーの競馬とJRAネット馬券を比較!賭けるならどっち?
- 2021/04/27
- 2021/05/11
馬券をインターネットで購入できるようになって久しいですが、ブックメーカーの中にも競馬を賭けの対象として扱っているところもあります。
この記事ではJRA公式の馬券購入方法(即PAT)とブックメーカーでの競馬ベットをいくつかの項目に分け比較し、その特徴を説明していきます。
目次
ブックメーカーとJRAネット馬券の入出金の違い
インターネット上で馬券(正式には勝馬投票券)を購入するにせよ、ブックメーカーでベットするにせよ、それぞれのサイトでのアカウント登録は必要になります。
※出典:JRA
また、サイトでアカウントを作るだけではなく、入出金を行うための手段も講じなければいけません。
JRAでのネット馬券購入(即PAT)とブックメーカーでの入出金は、銀行口座の登録や送金など似ている要素もありますが、基本的には別物と考えてください。
「同じ金融機関を使って両方遊べば効率的じゃないの?」と思われる方がいるかも知れませんが、実際はコストの関係でそうはいきません。
それぞれの入出金手段を説明していきます。
JRAネット馬券ではペイジーか特定の銀行口座を利用
こちらはJRAの公式ページに記載されている入出金可能な金融機関です。
※出典:JRA
全ての金融機関に対応しているわけではなく、あくまでJRAが指定する金融機関で口座をもっている必要があります。ネット馬券購入だけあって、ネット銀行と親和性が高いですね。
入出金用金融機関の登録はもちろん日本語でOKです。指定の金融機関に口座をもっていない場合は、新しく口座を作るところから始まります。
もちろんペイジーを既に利用している方はそのままJRAで使うことも可能です。
ブックメーカーはE-walletや仮想通貨を利用
日本語非対応のものまで含めると膨大な数が存在するブックメーカーは、それぞれ対応する入出金手段が異なります。
下の画像は日本語に対応している有名ブックメーカーであるウィリアムヒルの入金手段です。
▼ウィリアムヒルの入出金画面
ネット上で残高を管理するE-walletの「エコペイズ」や「マッチベター(MuchBetter)」が見受けられます。また、クレジットカードや銀行送金(Brank Transfer)にも対応していますね。
カードや銀行送金があるのでお手軽に使えると思いきや、カードによる入金はほとんど通りません。
銀行送金も手数料や時間的なコストが高い上にセキュリティの面であれこれチェックされるためお手軽とは言えないでしょう。
また銀行送金は、海外用のコードを入手する必要があるなど国内送金と勝手が違うため、初心者には敷居が高いです。
銀行を使って入金したいのであれば、JRAのネット馬券購入の方がはるかに気軽に遊べるでしょう。
ブックメーカーでの入出金は基本的にE-walletを使うものだと覚えておいてください。
もちろん、E-walletの口座をもつためには登録やアカウントへの入金が必要ですが、一度作ってしまえばいろんなブックメーカーで遊べるため、あとあと便利です。
日本語対応のE-walletを選べば英語に苦労することもないでしょう。
JRAで扱うサービスは競馬のみですが、ブックメーカーは競馬以外にも様々なプロダクトを提供しています。スポーツブック、カジノ、ポーカーと遊びの幅はかなり広いです。
日本語対応ブックメーカーのほとんどが日本円で遊ぶことができます。ブックメーカーのアカウントもE-walletのアカウントも日本円で作っておけば、為替レートに悩まされることもありません。
ブックメーカーではビットコインが利用可能なことも
ブックメーカーの中にはビットコインをはじめとする仮想通貨(暗号資産)での入出金に対応しているところもあります。
また、直接対応していなくても、マッチベターのように仮想通貨での入出金ができるE-walletもあります。
▼マッチベターの詳しい情報
指定の金融機関とペイジーしか使えないJRAのネット馬券購入に比べると入出金手段の選択肢は多いです。
取り扱う競馬の違い
今度は取り扱う競馬の違いをチェックしていきます。
ブックメーカーは日本語に対応しているところでも運営の拠点は海外となっています。運営に必要なライセンスも海外のものを取得しています。
日本国内の団体であり、国内向けにサービスを展開しているJRAと路線が違うのは当然と言えます。
JRAネット馬券ではもちろん日本の競馬が中心
※出典:JRA
JRAでも海外の競馬は取り扱っていますが、あくまで日本国内の競馬が中心です。
取り扱う海外の競馬についても、時期が近くなるまで情報が表示されません。有名なレースは取り上げられるかも知れませんが、各国の競馬を事細かにチェックするのは難しいでしょう。
その代わり、国内の競馬に関してはブックメーカーよりはるかに充実しています。また、ほぼ単勝しか扱っていないブックメーカーに比べると、その賭け方はバリエーションに富んでいます。
単勝中心のブックメーカーでは万馬券のような夢のあるストーリーは生まれにくいですが、JRAが用意する特殊な賭け方は爆発力を秘めています。
爆発力やそれについてくる娯楽性という意味では、JRAに軍配が上がりますね。
ブックメーカーは海外中心、サイトによっては日本の競馬も有り
日本語対応ブックメーカーの中でも最大手に位置するウィリアムヒルが扱う競馬を見てみましょう。
種類が多いため、タブによって対象エリアを切り替える仕組みになっています。
▼ウィリアムヒルの競馬
ウィリアムヒルはサポートまで日本語に対応しているブックメーカーですが、チーム名など一部の表記では日本語化が追い付かず英語表記となっています。
「バーチャル競馬」「英国とアイルランド」「アメリカ」のようにタブが分かれていますが、日本は「その他の地域」を意味する「Rest of The World」タブに含まれています。「Funabashi=船橋」の文字が見えますね。
JRAでは日本の競馬が中心でしたが、ブックメーカーでは海外の競馬を中心に取り扱っています。ウィリアムヒルは競馬が文化的に根付いている英国が拠点ということもあり、かなり競馬に力を入れています。
他のブックメーカーでも日本の競馬を取り扱っていますが、ウィリアムヒルが頭一つ抜けている印象です。
ウィリアムヒルはブランド力、娯楽性で他のブックメーカーを圧倒する存在です。弱点は入出金の手段が他に比べて少ないぐらいです。
日本の競馬で遊びたい人にブックメーカーを一つ勧めるとしたら、ウィリアムヒルが大本命になるでしょう。
オッズ算出方式の違い
日本の競馬とブックメーカーで扱う競馬では基本的なオッズの算出方法が異なります。
JRAが採用している方法が「パリミュチュエル方式」、ブックメーカーが採用しているのは「ブックメーキング方式」です。
ブックメーカーの中でもごく一部はパリミュチュエル方式を採用しているので注意が必要です。
パリミュチュエル方式とブックメーキング方式ではオッズの変動に関する癖が異なるため、それを把握するとより効果的な賭けが行えます。
まずはそれぞれのオッズ算出方法を見ていきましょう。
JRAネット馬券は「パリミュチュエル方式」
日本で行われている競馬はパリミュチュエル方式を採用しています。それはJRAでのネット馬券購入も例外ではありません。
パリミュチュエル方式は賭けられた総額の一部を運営元が手数料として抜き、残りの額を投票数に応じて分配するシステム。この方式では運営元が損することがありません。
提示されているオッズはあくまで目安であり、投票が締め切られたあとにオッズが確定します。
この方式では人気のある馬のオッズは予想以上に低くなり、人気のない馬のオッズは高くなる傾向になります。よって万馬券のような爆発力のあるオッズが生まれやすくなります。
オッズは投票数によって左右されるため、運営元が手数料を抜いたあとの分配はプレイヤー間で行われます。お金のやり取りだけで見るとプレイヤーVSプレイヤーという図式なのです。プレイヤーが運営元と勝負をするわけではありません。
「ブックメーキング方式」は甘いオッズを狙える
ブックメーキング方式はその名の通りブックメーカーがオッズをつける方式。プレイヤーが勝った場合、賭けた時点でのオッズに従いブックメーカーは支払いを行う必要があります。
ブックメーカーはプロが計算した確率に基づきオッズを提示します。それでも甘いオッズがつく時があり、そこが狙い目となります。
プロのスポーツベッターは甘いオッズを狙い撃ちに行くため、ブックメーカー側もどんどんオッズを変動させていきます。
競馬でのベットも、適正なオッズをつけたいブックメーカーと、甘いオッズを狙いたいプレイヤーの対決となります。
プレイヤー間でお金を分配することはありません。また、システム上のミスを除き、賭けた後でオッズを変更されることもありません。
控除率の違い
JRA、ブックメーカーともに運営をしていくため控除率を設けています。この控除額を差し引いた額がプレイヤーに戻ってくるわけです。
控除の仕方が、JRAとブックメーカーでは異なっているため、それを解説していきます。
競馬の控除率は20%
JRAの公式ページに掲載されている払戻率を見てみましょう。
※出典:JRA
100%から控除率を引いたものが、払戻率となっています。
単勝や複勝などのシンプルな賭け方は、払戻率が80%(控除率20%)に設定されています。
賭け方が特殊なもので、爆発力が高くクジ的な要素が強まるほど払戻率が低く(控除率が高く)なってきます。
JRAでの馬券購入の控除率は20~30%です。単勝のみで考えると控除率は20%に設定されています。
ブックメーカーでの競馬ベット控除率は20%以下
ブックメーカーのスポーツベッティングにおける控除率は低いところで2.5%、高いところで7.5%ほどですが、競馬に関しては独自の控除率が設定されています。
競馬に関して並々ならぬ情熱をもつブックメーカーであるウィリアムヒルのオッズを参考に、単勝の控除率を計算してみました。
英国開催のレースをピックアップし、払戻率を概算した結果およそ83%という数値が出てきました。払戻率が83%なので控除率はおよそ17%ということになります。
日本の水沢競馬場の過去レースのデータがあったので、それを利用し概算すると払戻率がおよそ81%となり、単勝であればそこまでJRAの払戻率とさほど変わらないという結果が出ました。
ただ、ブックメーカーはレースやオッズ変動のタイミングによって、控除率に差が生まれます。上記レースの払戻率を概算すると90%となり、他のレースと控除率に大きな差が生まれています。
ブックメーカーが設定する控除率はレースによってばらつきがあるものの、JRAが設定する20%を超えることはなさそうです。
プロモーション路線の違い
JRA、ブックメーカーともに娯楽を提供する場所ですので、日々なにかしらのプロモーションが展開されています。
プロモーションという言葉は共通しているものの、JRAとブックメーカーでは内容が異なっていますので、それぞれの路線を紹介していきます。
JRAのプロモーションはあくまでお祭り的なもの
※出典:JRA
JRAも多数のプロモーションを展開していますが、その内容はプレイヤーを楽しませるお祭り的な企画で、プレイヤーの利益に直結するようなものはほぼありません。
商品が当たる企画もありますが、あくまでオマケ的なものですのでプレイヤーを利する印象ではありません。コラボなども多いですし、JRAのプロモーションはあくまで集客に主眼を置いたもの、競馬に親しみをもってもらうためのものと言えます。
ブックメーカーのプロモーションで有利に勝負
▼ウィリアムヒルのプロモーション画面
対してブックメーカーのプロモーションは、賭けの資金を倍にしてくれる「初回ボーナス」など、プレイヤーの負担を軽減したり、勝ち額を伸ばしてくれる実利的なものが多いです。
知名度を上げるため有名サッカーチームのスポンサー活動を行ったりしますが、コラボのようなものは少なく、プレイヤーの利益として還元されるようなプロモーションが多いです。
ブックメーカーのプロモーションのうち、プレイヤーがぐんと有利になるものは、ロールオーバーという賭け条件がついてくるので、その点は注意が必要です。
まとめ
JRAでのネット馬券購入とブックメーカーでの競馬ベットを入出金、オッズのつけ方、控除率、プロモーションという四つの要素で比べてきました。
▼それぞれの特徴を表にまとめたものです。
JRA | ブックメーカー | |
---|---|---|
入出金手段 | 特定金融機関 ペイジー | E-wallet ビットコイン |
オッズ算出法 | パリミュチュエル方式 | ブックメーキング方式 |
取り扱い競馬 | 国内中心 | 海外中心 |
賭け方 | 豊富 | ほぼ単勝のみ |
控除率 | 20~30% | 20%以下 |
プロモーションの内容 | 集客目的 | ボーナスなど実利的 |
賭け方の豊富さではJRAが圧倒し、控除率についてはブックメーカー側が有利、実利的なプロモーションについてもブックメーカー側が強い印象ですね。
ビットコインとの親和性もブックメーカーはもっています。
単勝中心に競馬を遊んでいる方は、ブックメーカーでの競馬ベット利用を視野に入れてみてはいかがでしょうか?
カテゴリ:ブックメーカー入門